🐾 薬だけに頼らない、“腸”から始める体質改善
皮膚炎やアレルギー、慢性の下痢などで、わんちゃんや猫ちゃんが長くお薬を飲み続けていると、「このままでいいのかな?」と悩む飼い主さんも多いと思います。
もちろん薬は大切です。炎症という「火事」を消す“消防士”のように、命を守る場面で欠かせません。
でも本当に街を安全に保つには、「放火犯」を取り締まり、街全体の“治安”を整える必要があります。
その「治安維持」を担っているのが、お腹の中に住む腸内細菌たちです。
腸は、食べ物や病原体などさまざまなものが出入りする“港町”のような場所。
ここで腸内細菌たちは、体の免疫の約7割を調整しながら、炎症をコントロールしています。
中でも「酪酸菌(らくさんきん)」という菌がつくる酪酸は、免疫の“お巡りさん”である**制御性T細胞(Treg)**を育て、過剰な炎症を静める働きをしてくれます。
つまり、薬が「力づくで火を消す」のに対し、腸は「火がつきにくい体をつくる」存在。
両者は対立するものではなく、併用することで最も良い結果を生み出すのです。
腸の力を高めるためにできることは、日常の中にたくさんあります。
- 食事を見直し、食物繊維をしっかりとる
- プロバイオティクス(善玉菌)を上手に利用する
- ストレスを減らし、腸と心を整える
薬で症状を抑えながら、腸を育てて「再発しにくい体質」を目指す——
それが、薬だけに頼らない“根本治療”への第一歩です。
当院では、お薬の使い方とあわせて、腸内環境や食事・ライフスタイルのご相談も行っています。
「薬を減らしたい」「体質から改善したい」という想いがある方は、ぜひ一度ご相談くださいね。

「薬」と「腸活」の賢い選び方について、
note(外部ブログ)でより詳しく記載しています。
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